「希少糖」 知っていますか?
希少糖は、香川県の資産のひとつです。
希少糖とは、自然界にほとんど存在しない単糖(糖の最小単位)で、50種類以上あります。
自然界に多量に存在する単糖は、ぶどう糖、果糖など7種類だけであり、残りはすべて
希少糖です。
希少糖は、自然界にほとんど存在しないため、研究を進めることが困難でしたが、
平成3年、国立香川大学農学部の何森 健教授(当時)が、希少糖Dプシコースを
作り出す酵素を発見。
世界初の希少糖の本格的な研究がスタート。
誰も知らなかった希少糖の効果が次々と発見され始めたのです。
香川大学では、農学部キャンパス内に「希少糖研究発祥の地」の記念碑を建立。
平成27年10月からは農学部専門科目に「希少糖学」を設け、次世代の研究者育成を
行っています。
希少糖の中でも、特に解明が進み、注目されているのは、D-プシコースとD-アルロースで、
食品・医薬品・農薬などの応用研究が行われています。
その他の希少糖を含めて、さまざまな分野で、広く利用できる可能性を秘めています。
香川県では産学官が連携して、研究開発を行い、希少糖の大いなる可能性を世界へ
発信していきます。
国際希少糖学会の事務局が香川大学に創設されるなど、希少糖研究の世界的拠点となっている香川県。
香川県が世界の希少糖研究をリードしています。
希少糖生産技術により、それぞれの生産機能がわかってきています。
学会などで報告されている希少糖の機能性
☆希少糖【D-プシコース】の生理機能
・食事と一緒に取ると、食後の血糖値上昇を抑制
・内臓脂肪の蓄積を抑制
・動脈硬化になりにくい
・虫歯になりにくい 他
☆希少糖【D-アルロース】の生理機能
・活性酸素の発生やはたらきを抑制
・がん細胞の増殖を抑制
・破骨細胞の分化を抑制 他
D-プシコースは、天然のでん粉から作られた甘味料で、カロリーゼロ!
甘味は、砂糖の70%程度で、清涼感があり、キレのいい甘さです。
膵β細胞の機能低下でインスリン量が減って、発症する糖尿病。
D-プシコースは、そのインスリンを分泌するすい臓の変性や劣化を抑える作用を持つことが、
明らかになりました。
このことからもD-プシコースは、糖尿病を予防する効果が、期待されています。
D-アルロースは、ストレスを感じた時に細胞から発生する活性酸素を抑制することが、特徴です。
これにより、活性酸素の大量発生が原因とされる血圧上昇を抑え、脳梗塞や心筋梗塞などに
対しても、予防効果が期待されます。
このように、希少糖の可能性は無限大です。